24時間 異文化交流
関西大南千里国際学生寮では、関大で学ぶ留学生と彼らのサポートをする一般学生が共同で生活している。現在はおよそ30カ国、100人ほどの留学生と10人のレジデント・アシスタントが寝食を共にする。「留学生と寮と国際部(大学の機関)の3つをつなぐ役割」と話すのは、レジデント・アシスタントの吉川裕基さん(関大・3年)。2年次の9月に入寮し、留学生の生活をサポートしている。日本にいながら留学をしているような環境に満足しているという。
「留学生と寮と国際部(大学の機関)の3つをつなぐ役割」と話すのは、レジデント・アシスタントの吉川裕基さん(関大・3年)。2年次の9月に入寮し、留学生の生活をサポートしている。日本にいながら留学をしているような環境に満足しているという。
「どこまで踏み込んでいいのか悩むこともある」と吉川さんはサポートの難しさを話す。行き詰まった時は週に1度のミーティングで、レジデント・アシスタント同士で話し合う。寮と国際部のパイプ役でもあるため、寮生の要望に応えるべく働きかけることもある。過去には「Wi―Fiをどこでも使えるようにしてほしい」という寮生の声を国際部に届け、1年かけて実現させた。
寮では月に1度、レジデント・アシスタント主催のイベントが行われる。ハロウィンやクリスマスなどはもちろん、世界の料理を作るイベントは留学生にも好評だ。イベントでは、留学生が中心となりフライドライスやトルティーヤなどの料理作りに腕を奮っていた。
普段はラウンジでテレビを見ながら談笑したり、自習室で課題をしたりと思い思いの時間を過ごしている。ラウンジに行けば常に誰かがいるという環境に「寂しさを感じない」とレジデント・アシスタントの中井淳基さん(関大・3年)はほほ笑む。一度ソファに腰を下ろせば、さまざまな国の学生がラウンジへとやってくる。ラウンジは宅配伝票の書き方に困った留学生やテレビゲームをしに来る学生でにぎわっていた。
関大に留学中のアメリカ人ウェスト・ブランドンさんは「日本の習慣を学べるし、日本食に親しむことができる」と日本人学生と暮らす寮生活の魅力を語る。分からないことや、悩みなどを相談することができるレジデント・アシスタントの存在は心強い。日本語を話さなければならない環境に身を置くため、日本語を利用する機会も増えたという。
「就職活動と寮の運営で忙しいが、いやだと思ったことはない」と吉川さん。運営に行き詰まり頭を悩ませることもあるが、その分やりがいもある。「今は寮の運営の基盤作りをしているが、今後は地域とも連携していきたい」と意気込んだ。
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