4月12日、大阪府吹田市に大和大が開学する。同大は学校法人西大和学園が設立する大学で、初年度は教育学部と保健医療学部の2学部を設置。「日本」を意味する「大和」を大学名に掲げ、日本を代表するような総合大学を目標に始動する。同大の周辺には関西大千里山キャンパス、大阪大吹田キャンパスなどが位置し、学生間の交流も活発になることが期待される。

 西大和学園は、奈良県を中心に展開する学校法人。今回新設される大和大の他に、西大和学園中学校、高等学校、白鳳女子短期大、西大和学園カリフォルニア校を運営している。大和大は同法人初めての4年制大学となるが、看護と教員養成系の教育課程を持っている白鳳女子短大のノウハウを生かし、初年度から充実した講義を展開する見込みだ。

 学生にも「本気」を求める。学生向けの説明会で「4年間勉強したいと思う人だけ来てください」とアピールし、大和大での4年間は遊ぶためのものでないことを明確に示した。入学試験では、成績上位者でも基準点に満たない学生は不合格とするなどの措置も。充実した指導内容と学生に求める向上心で、関関同立に食い込むことを狙う。

 同大はキャンパスの環境にも自信をみせる。大和大が位置するのはJR吹田駅から徒歩5分の静かな住宅地。10分以内でJR大阪駅にもアクセスできる。学内の設備も看護系、教育系の実習に必要な設備をそろえ、学生を支援していく。

 周辺の大学との交流も期待される。地理的に関大や阪大のサークルとの交流が予想されるが、新設校のため部活動もサークルもまだない。学生のために大学は課外活動も支援していく構えだ。

 同大の第1期生募集キャッチフレーズは「歴史をたどるか。歴史を作るか」。前者の「歴史」は既設校の歴史、後者の「歴史」は大和大の未来という意味を込めた。同大の担当者も「日本を支える人材を輩出したい。『自分が国で何ができるか』ということを考えて大和大の歴史を作っていってほしい」と期待を込める。

 日本を背負う気概を持って、大和大の1年目がスタートする。