【1月号掲載】「なんとなく」留学するの?
「なんとなく」留学してしまうと、明確な目的を持たず海外へ渡り、何も達成できないまま帰国してしまうことがある。 2年次におよそ1年間ドイツへ留学した学生(立命・4年)は「海外にいることに満足し、友達を作ろうとしなかった。現地でしかできないことをもっとすれば良かった」と後悔を口にした。「明確な目的や目標があれば後悔は少なかったかもしれない。せっかく時間とお金を使った留学も目的や目標がなければ、ただ日々をこなすだけになりかねない」と話した。 株式会社留学ジャーナルの田仲さんは「留学中、目標を決めて達成のためにこつこつ努力をする人は、成功している」と語る。また、同志社大国際課の浅原さんは「『あえて苦労をしに留学するのだ』と言った学生がいる。目的意識を持つこと、受け身にならないことが大切」と話した。間近で留学生を見てきた関係者は、高い意識が有意義な留学に必要だと指摘する。 就職活動においてはどうだろうか。大阪大キャリアアドバイザーの野村さんによると、留学したからといって就職活動で有利になるわけではない。「企業側も留学という言葉にはうんざりしている。何を学び、自身にどう影響したかが大切」と話す。留学経験だけではなく、その経験をどう生かし、何を達成したかが問われるようだ。 留学は自分を成長させるためにするもの。実りの多い留学をすれば、自分を大きく成長させてくれるだろう。しかし、「なんとなく」行くようでは留学先での成長は期待できない。自らを高める有意義な留学にするためには、しっかりとした目標や目的意識を持つことが求められる。
コメントを残す