第93回天皇杯全日本サッカー選手権大会2回戦、関西大(大阪府代表)-セレッソ大阪(J1)が9月8日、キンチョウスタジアムで行われた。関大はC大阪のFW杉本(ロンドン五輪日本代表)にハットトリックを達成されるなど攻撃で圧倒され、0-4の完敗。昨年に引き続き2回戦での敗退となった。

 昨年の天皇杯2回戦ではガンバ大阪に一方的な試合運びを許し、屈辱を味わった。以来、約1年ぶりとなるプロ相手の公式戦。今年こそは違った展開に持ち込んで勝利を収めたかったが、杉本らC大阪の攻撃陣がそれを許さなかった。

 フィニッシュの部分で大きく経験の差が出た。「全く通用しなかった」と島岡監督。単調なラストパスはいとも簡単にカットされ、逆にカウンターの起点を与えるだけ。1点ビハインドで前掛かりになった後半の立ち上がりが顕著だ。MFシンプリシオ(元ブラジル代表)のスルーパスで隙を突かれたところを杉本に押し込まれた。敗戦ムードが漂ったその後は主導権を握られ、終わってみれば4失点の完敗だった。

 プロの当たりの強さなどは「分かっていたこと」と主将のDF都並。ある程度計算のうちだったが、「自分たちの長所を貫き通す実力がなかった」と肩を落とす。一方で、C大阪のクルピ監督は「非常にオーガナイズされたいいチームだ」と関大を称賛。敗れはしたものの、格上を相手にポゼッションで上回る時間帯を作ることができた。J1チームとの真剣勝負は「財産になった」(島岡監督)。都並も、「リーグ戦に向けてフィードバックする」と誓った。

【前半】関大0-1C大阪
【後半】関大0-3C大阪
【試合終了】関大0-4C大阪
【得点】C大阪:FW杉本3(7分・48分・※90+1分=PK)、DF山下(79分)

(注)得点時間の※はアディショナルタイム

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