まさに崖っぷちの中での戦いだった。
勝てば入替戦、負ければ降格。
残留へのわずかな望みも、
迫りくる降格への重圧にかき消された。

前半、左サイドからのクロスを中心に大体大を崩しにかかる。
ボールの奪い合いの中で、試合が動いたのは前半28分。
右サイドの突破を許し、GKとDFの連携ミスから先制を許す。

後半、試合が激しさを増す。
そして後半10分。MF青山のパスを後半から出場した
FW刈谷が決め、ついに同点へ。
追いついた勢いそのままに猛攻を仕掛けるも、
大体大の体を張った守備に阻まれ追加点を奪えない。
逆に後半ロスタイム1分。
セットプレーから痛恨の失点を喫し、
2−1で試合終了の時を迎えた。

終了のホイッスルが鳴り響くと同時に、
ピッチに倒れ込んだ近大のメンバー。
涙が止まらず、体を起こすのに時間を要した。

松井監督は、「ここで泣くなら練習から頑張れと言いたい。
練習で手を抜いていた」と厳しい表情で話した。
「今年は極端に点が取れなかった。
メンバーも固定できずに終わった。
去年まで頑張れるチームを作っていたが、
選手の入れ替わりの難しさを感じた。
選手に言葉が響いていなかった」と1年を
振り返った。

来季は3年ぶりの2部での戦いになる。
来年について「1年生にいいタレントがいる。
ベースは出来ているし、力のある選手はいるので、
レベルをあげていきたい」とコメント。
「強化には降格しても関係ない。
遠回りになるかもしれないが、将来の近大へは
近道になれば」と前を向いた。

●関西学生サッカー後期リーグ第3節延期分(12月2日・J–GREEN堺)

近大 1 0-1 2

大体大

1-1
FW刈谷(55分) 得点者

FW澤上(28分)
DF坂本(91分)