今大会圧倒したのは5種目11レース走った三木。最終日、400メートル障害で、ラスト10台目のハードルまで日本選手権2位の米田知美(中央大)にリードされる。しかし、後半の勝負に強い三木らしい走りを見せ見事初優勝を飾った。大会前、膝の痛みでハードルの練習が思うように詰められなかった三木。だが、柿本部長は「前半からリラックスし、余力を残して直線に入れた」と分析した。その後も好調を見せ、女子決勝最終種目1600メートルリレーでは、アンカーでバトン受けた時、2番手の青学大とわずかな差。「(青学大が)前半から攻めてくるとわかっていたので引っ張って後半に力を出した」と青学大に先頭を譲ることなく連覇を成し遂げた。
 
 今大会のような団体戦では、200人以上の部員を抱える大学もある中で14人の東大阪大はいわば少数派チーム。試合後、富山朝代監督は「人数が少ない分1人1人に重圧がかかり、選手はその不安を隠そうとする。それを救ってあげるのは周りだし、選手に背中を押せた」と何が選手のためかを考えたと話す。14人の中でどう戦うか、チーム力が試された。選手自身は持っている能力をいかに出し切るかが重要となってくる。「今それができているのは三木だけ。次につながる試合になった」と締めくくった。