スイング・ジャズ・クルーズは、昨年は8100人の来場者を集めた、大学生がつくる大規模なジャズのイベント。実行委員会はこれまでハーバーランドのほか、三宮、元町などの中央区でイベントを開いてきた。しかし、「ジャズと神戸を盛り上げる」のがスイング・ジャズ・クルーズのもともとの開催理念。今年の実行委員長の井上由起乃さん(神戸大・3年)は、中央区以外の「神戸」でもジャズを響かせることにこだわった。

「自分の住む灘の街でも、ジャズが素敵ってことを知ってもらいたくて」と井上さんは「スイング・ジャズ・クルーズ in 灘」にかける思いを話す。舞台装飾や出演者の衣服などは、灘区の花であるマリーゴールドにあやかってオレンジ色を多用した。

 
 神戸大、関西大、関西学院大のジャズ研から4バンドが参加した。午後3時時から開演し、関大と関学のコラボバンド「ジャズ関関戦」などが演奏。設置されたイスはほとんど埋まり、周りで足を止めて耳を傾ける人も多くいた。最後のバンドとなった、井上さん率いる「DOUBLE NAME」の1曲目終了と同時に雨が降り始め、予定より1時間ほど早く午後5時ごろに終演した。
 
 井上さんは30日の本番へ向けて、「ジャズファンと神戸の街の人、両方に楽しんでもらえるようなイベントにしたい」と意気込んだ。また、訪れた地域住民は「六甲で生のジャズを聴けるのはありがたい。今後も続けてほしいと思う。学生の演奏も上手だった」と満足そうに話していた。
 
 29日には前夜祭も行われる。イベント情報など詳しくは公式HPまでhttp://www.sjckobe.com/Home.html