「手あて」の効用を科学的に検証
「手あて」とは、集中治療室で保育される低出生体重児に採血などの不快な刺激を与えるときに、新生児の全身を両手で包み込む動作のこと。手あては児を落ち着かせ、安心させる効果があるとして長年医療現場で行われていたが、効用についての科学的な検証は今までされていなかった。 今回は「光トポグラフィ」という脳の血流を計測する機械を用いた検証によって、痛覚刺激に対する児の脳内血流の増加は「手あて」で抑制できると解明された。 頻繁な脳血流の増加は、低出生体重児の脳の成長に影響を与え、脳容積の低下を招くリスクがあるだけでなく、発達障害との関連性も指摘されている。手あてに、そうしたリスクを軽減する上での科学的な効用があると分かったことにより、手あてがNICU(新生児特定集中治療室)内での標準的な低体重児のケアになっていくと期待される。
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