毎年この時期に行われる同対抗戦はトーナメント形式で行われ、優勝したリーグが秋に行われる明治神宮野球大会関西地区第1代表・第2代表決定戦でシード権を獲得する。前日の試合で敗れた関西学生は優勝の可能性こそ消滅したものの、この日はチームが一丸となり、3位へ望みをつないだ。
 
 試合は工藤と庄司の投げ合いで始まった。関西学生の前に立ちはだかった1年生左腕の庄司は、全日本大学野球選手権で2試合連続完投勝利を挙げ、強豪早稲田に対しても4回無失点の投球を見せた本格派。関西学生が細やかな継投策を見せる中、近畿学生は庄司が黙々と投げ込み、6回まで両チームともに無得点が続いた。
 
 緊迫した試合展開の中、勝敗を分けたのは庄司が許した四球だった。関西学生は7回先頭の瀧野が四球で出塁すると、犠打と死球でチャンスを広げた。この場面で、「走者一、二塁から篠川が盗塁して楽になり、ここしかないと思った」と話す奥村が先制の内野安打を放った。関西学生はその後も1点を追加し、庄司をマウンドから引きずり下ろした。この2点を、松岡監督が「いま一番安定している投手」と称する宝利が守り切った。
 
 試合後、主将の山村は「チーム全員がとても仲良く、即席で作ったチームとは思えない」とチームの雰囲気の良さに笑みをこぼした。また、3位決定戦に向けて「やるからには3位を目指して全力で頑張りたい」と意気込んだ。
 
 この試合の結果、関西学生は京滋大学野球連盟との3位決定戦へ駒を進め、近畿学生は5位が決定した。

●第19回大学野球関西オールスター5リーグ対抗戦(6月30日・わかさスタジアム京都)

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
近畿学生 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
関西学生 0 0 0 0 0 0 2 0 × 2

【近畿学生】庄司、赤木−有山、岡本
【関西学生】工藤、大家、余語、宝利−山村、茶田、山崎