初出場の三田、決勝進出 日本陸上競技選手権大会
ロンドン五輪代表最終選考会を兼ねた日本陸上競技選手権大会第3日が6月10日、大阪市長居陸上競技場で行われ、男子110メートル障害決勝で三田恭平(立命・3年)が13秒92で4位という結果を残した。
「あ、いけた」。関西インカレ時、決勝に残るため準決勝でいい力を出したいと意気込んでいた三田。決勝を決めたゴールの瞬間、自然と笑みがこぼれた。
前日の予選を勝ち抜き、準決勝では規定の追い風2メートルを超え公式タイムとはならなかったが、自己ベストを上回る13秒79を記録。このタイムで4位につけ、見事初出場にして決勝進出を果たした。
今大会には昨年の優勝者矢澤航(法大・3年)など優勝候補選手も多く顔を揃えた。
決勝スタート前、いつもの様に胸に手をあてスタート位置につき、静寂の中ピストル音を待った。しかし、矢澤のフライングでスタートはやり直し。2回目のスタートでもレースには全く影響なく、三田は真っ直ぐゴールを見据え走り抜けた。ゴール直前まで隣のレーンの早川恭平(早大・3年)と接戦となり、ほぼ同着であったが最後は身を乗り出し13秒92で4位に入賞。日本のトップ選手とのレースでも全く気後れしない走りをみせた。
試合終了後、「初の日本選手権だったので、挑戦の大会だった。決勝進出することが出来てよかった」と今大会を笑顔で振り返った。
◎女子やり投げ
女子やり投げは佐藤友佳(東大阪大)が五輪参加標準記録A(A標準=61メートル)に届かず57メートル35で4位だった。 「A標準を切りたい」という気持ちで挑んだ佐藤。
2投目に53メートル38を投げ、6位で迎えた最終6投目。放たれたやりは60メートル手前に落ちるが、距離を伸ばし4位に浮上した。たった一発で全てをひっくり返すところに投てきの面白さがある。そんな一発を出す力がある佐藤らしい投てきだった。
悔しい結果に終わるも関西インカレ(5月)につづく、今季2番目の記録。「コツも掴めてきて調子はいい」と分析。「基礎練習を中心に体力も向上していきたい」と19歳の佐藤はすでに4年後の五輪を見据えていた。
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