量子コンピュータは「0」と「1」の2進法の応用によって情報を表す従来のコンピュータと異なり、一度に複数の状態を表現できる「キュービット」という単位を用いて計算処理を行うもの。複数の入力情報を並列的に処理でき、今までにない計算性能が期待されている。しかし、従来のような0と1の信号だけでなく、0と1が様々な比率で混ざった中間の状態が観測されてしまうため、誤った入力情報を訂正しにくいという欠点があった。  これまでにも誤り訂正技術は考案されていたが、理論上1キュービットあたり11%程度の誤りしか正しい情報へと変換できなかった。今回の大関助教らによる研究によって、理論上訂正できる割合が18%へと大きく向上した。  この研究により、更に実用性の高い誤り訂正技術が開発され、量子コンピュータの実用化に向けた道が開くと期待されている。