試合の勝敗を分けたのは第3セットだった。第1セットを取ったものの、第2セットを16−25という圧倒的な差で奪われる。第3セットも中盤で4点差をつけられ、流れは甲南大に傾いたかにみえた。しかし、18−22からピンチサーバーで起用されたサイド本橋の3連続サービスエースで1点差にせまる。その活躍に応え、サイド横山がエンドラインぎりぎりにスパイクを決め、チームの勢いは終盤で加速した。流れをつかんだ関学は、25−23で第3セットを奪い返す。第4セットも勢いそのままに、25−18という大差をつけて快勝した。

 満員の応援が選手たちを助けた。1点を決めるたびに湧きあがる大きな歓声。横山は「応援のおかげで、盛り上がりました」と笑顔を見せた。しかし横山とは対照的に、「正直、昨日の夜はなかなか寝付けませんでした」。苦笑いを浮かべながら、勝った安心感から出るセッター佐川主将の本音もこぼれた。
「持っている者が才能を生かせた」と話す齊藤監督の言葉からは、応援が選手たちを後押ししたことがうかがえる。関学で試合をするのはこの一回きり。これからも、声なき応援を背にリーグ戦を力強く戦い抜く。
 

●関西大学バレーボール連盟男子春季リーグ第4日(4月29日・関西学院大体育館)
 

関学(3勝1敗) 3 25-20 1 甲南大(2勝2敗)
16-25
25-23
25-18