リーグ戦から1、2年生を積極的に出場させ、試合経験を積ませていた2チームが順当に決勝戦まで勝ち上がった。決勝戦は一点を争うクロスゲームに。最後に勝負を分けたのは選手層の厚みだった。

  この日2試合目の終盤で両チームに疲労の色が見え、足をつる選手が目に付く。そこで活躍を見せたのがベンチから出場していたC神門だ。1年生、192cmの長身とあって「期待の選手」と尾前コーチも現4年生で大黒柱であったC植村の後継者として期待する選手が躍動した。
 第4Q残り6分から、スティールからの速攻やミドルシュートを沈め一挙12得点を記録。優勝への流れを大きく引き寄せた。「こんなに点取れたのは大学に入って初めて」と神門は優勝後、緊張した面持ちを少しほころばせながら笑顔をみせた。
 この優勝はチーム力の賜物だった。「練習中からいい雰囲気でできていた」とキャプテンを務めたPG藤堂が話すように、1年生もチームに上手く溶け込み力を発揮した。決勝戦では途中出場のPG田野、F仲西、C神門の1年生3人が34点を決め、天理大のベンチメンバーの得点が20点だったのを大きく上回った。「周りの人たちから声をかけられてホッとした」と神門は先輩への感謝を口にする。1年生が決勝戦の舞台で力を発揮することができたのは大きかった。
28年ぶりに新人戦に優勝した選手達に尾前コーチも「来年はこの子たちの中から主力の選手が出てくると思う」と期待を込める。さらに「来年は関西で上位にいたい」と今年度インカレ出場した以上の躍進を誓っていた。
最高の締めくくりで今年を終えた同志社。来年はどんな活躍を見せてくれるのか。1、2年生が生き生きと活躍している様は古豪同志社復活の予感を感じさせる。