最近の関西は、全国大会での成績が芳しくない。女子は昭和52年に武庫川女子大が準優勝して以来、男子は平成13年に大商大が準優勝を遂げて以来一度も優勝、準優勝を関西にもたらしていない。この原因は一体何なのだろうか。

大きな原因は、男女とも有力選手が関西に集まらないということにある。また、関西で素質のある選手も、多くは関東(女子の場合は関東、九州)に流れてしまう。男子は実績の豊富な関東の指導者、チームの下へと選手が集まっているが、女子では特に九州に人材が集まり、関東一極集中を食い止める傾向が見られる。よって男子は関東、女子は関東や九州に有力選手が集まるという形ができあがった。また女子では、九州にVリーグのチームが少ないことも、有力選手が九州内で大学へと進む原因の一つだと考えられる。

しかし、そんな風潮のなかで関西は全国に挑まなければならない。コート上では互いは公平な場にいるはずだ。関西がどれだけ全国に通用するのか。

女子はリーグ戦4季連続優勝の龍谷大に期待がかかる。「関西で勝ち続けていることで、他のチームとは意識が違うはず」と豊野さん。7月に行われた東西インカレでは、全国の強豪と戦った経験もある。しかし、絶対的センターの松崎が秋季リーグ中に左ひざ前十字靱帯を損傷し、十分な状態で戦えるわけではない。11月に行われた関西インカレでは、トーナメント一回戦で神戸学院大に1−2で敗北。この負けをばねに3週間でどれだけ修正し、全国に迫れるかが見どころ。豊野さんは「コンディション次第では、関東や九州と互角の戦いができる」と話す。昨年は期待されながらもトーナメント2回戦で姿を消した龍谷大。悔しさを知る下級生たちのリベンジなるか。

男子は関西のどのチームも力が拮抗している。春季リーグは大阪産業大が優勝、西日本インカレでは、決勝戦でその大産大を破り大商大が優勝。秋季リーグは春季リーグ6位だった甲南大が、関西インカレでは関西学院大が優勝した。大産大は、センター川口主将などの怪我により、満足した試合があまりできていない。大型選手が多い大産大は、1年生のセッター合田のトスワークで速いバレーも加わった。しかし2年連続、早稲田大とベスト8をかけた試合で対戦し、涙をのんできた。「どこで壁を破るかがポイント」(豊野さん)。 

一方大商大は、昨年の全日本インカレで関西勢で唯一ベスト4を手にしたチーム。準決勝では優勝した順天堂大に敗れた。今年は互いに勝ち進めば、ベスト4をかけた戦いで顔を合わせることになる。その戦いを制するには206cmの2年生サイド伏見を攻略することがカギとなっている。昨年も1年生ながら優勝に大きく貢献した伏見。しかし今年の順天堂大は東日本インカレ4位、秋季リーグ7位と低迷している。大商大は去年よりも良い成績を残すには、ここが一つの大きな山場となるだろう。

さらに甲南大について豊野さんはこう語る。「伝統的なコンビバレーが特徴。クイックが速く、セッター濱のトスワークが活きている。持ち味を出せれば関東ともやりあえる」。今年は大きな大会で全国と戦った経験のない甲南大。まずは自分たちのバレーをしっかりすることだ。甲南大独特のリズムで自分たちのペースに持ち込めば、全国の強豪をねじ伏せることができるかもしれない。

最後に全国の強豪攻略法を伺ったところ、出だしが肝心だと豊野さんは言う。「攻撃にバリエーションを出し、男子はサーブで攻めることが大事」

関西は全国の強豪を相手にどのような戦いをみせてくれるのだろうか。4年生にとっては最後の戦いになる。4年間の思いを存分にぶつけてほしい。今年もまた、熱い戦いが待っている。

とよの・たかし●月刊バレーボール編集部。編集部には2007年より所属している。全国の高校生〜社会人バレーボールを網羅し、西へ東へと駆け回る。