学生主体で弁当を開発
「ちーたん弁当」とは、山南町で発掘された恐竜、丹波竜がモデルのマスコットキャラクター「ちーたん」をモチーフにした弁当。米はもちろんのこと、柿やサトイモ、こんにゃくなどほとんどの食材が地元丹波産である。ニワトリは「恐竜の子孫である」ことから、鶏肉とゆで卵も入っている。この弁当は兵庫県大の学生が企画し、丹波竜第一発見者の村上茂さんや、山南町の交流施設「元気村かみくげ」のメンバーらの協力のもと完成した。値段は700円。隣の篠山市で活動する神戸大の学生と、地域活性化を研究する奈良県立大の学生も販売を手伝った。
兵庫県大と丹波市山南町の関係は、2010年夏に始まった。古民家を活用した「山南スタジオ」を拠点とするフィールドワークを通して、丹波竜を活かした地域活性化を考える授業を行っている。弁当開発の中心となった中嶋萌乃さん(兵庫県大・1年)と花田佳奈さん(兵庫県大・1年)は、「もともと恐竜にあまり興味がなく、とりあえずフィールドワークの授業をとった」と話す。「山南町には恐竜という観光資源がある。しかしコンビニや飲食店が少なく、長く滞在できない欠点がある」という熊木俊耶さん(兵庫県大・修士課程)のアドバイスもあり、知恵を出し合っていくうちに、弁当の開発にたどり着いたという。
弁当の企画案は、村上さんや市役所の「恐竜を活かしたまちづくり課」からの反応も良く、とんとん拍子で今回のイベントにおける販売が決まった。熊木さんによると、今後は販売場所の確保や採算性などの問題を考え、弁当の販売を軌道に乗せるのが課題だという。ちーたん弁当を山南町の新名物にするための努力は続く。
コメントを残す