緊迫した接戦に終止符を打ったのは途中出場の高月のバットだった。関大は1回に3番奥村の適時打で早々と先制するも、勝ちの見えかけた8回に追いつかれてしまう。そして迎えた9回。無死から奥村が左前安打で出塁すると、四球を絡めて1死満塁のチャンスを作る。そこで打席に立った高月。「やってやろう」と意気込んだ打球は右翼への犠飛となり、三塁走者が生還。関大ベンチから選手が飛び出し、歓声がこだました。

試合を決めた高月は本来なら1番に座る山田と1、2番の快足コンビを形成するはずだった。リーグ初戦はスタメンに名を連ねたが「体が開き気味になっている」(高月)と打撃の調子を落とし、この日はベンチスタートとなっていた。そんな途中出場にもかかわらず、試合を決める一打を放った高月は「どんな形でもいいのでチームの勝利に貢献したい」とキッパリ。チームへの思いの強さが生んだサヨナラ打だった。

●関西学生野球春季リーグ第4節2回戦(4月25日・ほっともっとフィールド神戸)

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
同志社 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1
関大 1 0 0 0 0 0 0 0 1x 2

【同志社】●國正、大戸−小林
【関大】寺本成、○秋本−矢野
 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
立命 0 0 0 2 0 0 0 3 0 5
京大 0 0 0 0 0 0 0 0 4 4

【立命】○山田、小松、工藤−山村
【京大】●内藤、山敷−新実