経験と技術の差が、立ち上がり京大に重くのしかかった。多くの日本代表を擁するVARENTIAの高い技術に圧倒され、ほとんどボールにさわれないま ま2点を先取される。失点による焦りから、基本的なクリアにもミスが出て更に失点。攻勢に転じてもリズムに乗れず、0−6と大差を付けられた。

それでも、MF福山主将が「練習量でカバーしてきた分、後半返せると思っていた」と振り返る通り、第2Q中盤以降は一転して京大ペースだった。前半を 3−8で終えると、第3Q2分、8分に立て続けにMF森がショットを決め、流れを引き寄せる。両チーム1点ずつを取り合った後の第4Q10分には、AT村 井のゴールで2点差まで迫った。

しかし、はね返され続けたクラブチームの壁を破ることは出来なかった。試合終了までの10分、必死で攻め続けたがゴールは遠く、そのまま試合終了。第1Qに負った6点のビハインドは、あまりにも大きかった。「意地を見せられた」と福山は唇をかんだ。

スコアは奇しくも、同じ舞台で同じくクラブチームに敗れた2年前と同じ7−9。試合展開はまるで違うが、再び「あと2点」の壁が立ちはだかった。またも届 かなかった日本一という悲願。「4年生の日本一への思いを感じて、それをプレーに還元してほしい」と福山は後輩へ願いを託した。4年生が抜けて、チームは 一新されるが、目標は変わらない。「あと2点」の壁を破り、日本一に輝くことを目指して、また新しい一年が始まる。

 

●第21回ラクロス全日本選手権大会男子準決勝(12月12日・舞洲運動広場球技場)

 

  1Q 2Q 3Q 4Q
京大 0 3 2 2 7
VALENTIA 6 2 0 1 9