1部へ自動昇格となるリーグ1位通過を賭けての全勝同士の対決は、壮絶なシーソーゲーム。両チームとも中盤での激しいチェック、ゴール前での強引な突破を繰り返し、勝利への執念を見せた。激しい接触で何度も倒れ、白いユニフォームは泥に染まった。しかし1部昇格という悲願への思いが、チームの足を動かした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 8−6と2点リードで迎えた第4Q中盤、白星が見えてきたことで守りに入ってしまった。守備ラインを下げた分できたスペースから、立て続けにミドルを2本決められ同点に。昇格を確実なものとするには、どうしてもあと1点が必要だ。勝ち越し点に向けた死に物狂いの猛攻が実を結んだのは、第4Q17分。AT植田がゴール左からはなったショットは、吸い込まれるようにネットを揺らした。リーグで最も重要な場面で、値千金のショットを決め、「完璧で、出来過ぎです」と笑顔が弾けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 残り3分も気が抜けなかった。関大の必死の猛攻に何度もゴールを脅かされたが、G加藤を中心に守りきり歓喜の瞬間を迎えた。2年ぶりの1部昇格。フィールドの上で抱き合い、涙を流しながら、チームは喜びに酔った。「技術、戦術的には差がなかった」とAT北島主将は紙一重での勝利を振り返る。その上で「自分たちのやってきたことを信じてやっていくという所で、チームが同じ方向を向いていた」と勝因をあげた。「気持ちの面で勝ったと思う」。そう振り返る北島の言葉には、チーム一丸となって悲願を達成した誇りが満ちていた。