ずっと目標にしてきた神宮のマウンド。「やっと来れたなという気持ちです」と念願の勝利を収め、藤井は笑顔で話した。

 

 全日本の舞台は 甘いものではなかった。7回表まで両者無得点。繰り広げられる緊迫した投手戦。「緊張というよりは、自分が抑えないといけないというのが大きかった」。目 標としていた大舞台で少し力みがあったのか、被安打5、4四死球で硬い表情を見せていた藤井。それでも切れ味のよいスライダーやフォークを武器に相手打線 から奪った三振は10。

 

 四球で何度かピンチを招くも、7回裏の川越の犠飛で得た1点のリードを最後まで守りきり、粘り強いピッチングでチームを勝利に導いた。小玉監督も「1−0の結果は予想の範囲。藤井はピンチをつくっても、自分で責任もって処理するからね」とエース藤井へ信頼を寄せる。

 

 この日勝ってベスト8進出を決めた同志社。明日10日は強豪、東海大との一戦となる。「なんとかもう一つ勝ちたい。相手も強いので、胸を借りるつもりで思い切りプレーしたいです」。同志社エースの貫禄を見せつけ、神宮で自ら掴んだ勝利。

 

夢の舞台の頂点へ挑みに行く。

 

● 全日本大学野球選手権大会第2日目第2試合(6月9日・明治神宮球場)

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
同志社 0 0 0 0 0 0 1 0 1
東日本国際大 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

【東日本国際大】●浜崎、中條−加賀
【同志社】○藤井−小林