冒頭の実行委員長あいさつで、NPO法人ASUネット理事長の磯田洋一さんは「今年は若者たちが自殺していく社会の中で一市民として命を考える会にしたい」と話した。その後「いのちのカフェ」と題して、遺族の思いを綴ったスライドショー上映や参加者同士が生や死について語り合う時間が設けられた。 

 スライドショーには「事故をもとに地域がつながった」、「企業と地域の関わり方とは」、「行政では生き方(生への価値観)の問題は対応出来ない」という言葉が並び、時間の経過につれ人々の意識が、事故そのものよりも事故と社会のかかわり合いや、事故後の生き方に向けられていることを伺わせた。

 語り合いの時間には身近な死に直面した経験などを吐露し涙を流す人の姿も。参加した杉本進さんは「改めて命を考えさせられる会だった」と振り返った。

 集いの最後には参加者らが千羽鶴を折り、事故現場となったマンション跡地に奉納。「4.25メモリアル市民の集い」では現場を「いのちの公園」として設置・整備することを提案している。