関大、62季ぶり優勝
徹底したラン攻撃で法政大のディフェンスを乱した。前半終盤にRB藤森がキックオフリターンで78ヤードのラン。ディフェンスを次々に交し、ゴール前まで持ち込んだ。残り1ヤード、QB原口からTE青木にパスが成功。17-16の1点リードで前半を終えた。
後半もラン攻撃で関大は攻める。第3Q終盤の藤森のランは圧巻だった。84ヤードのキックオフリターンTDを決め、会場を一気に歓声で沸かせた。「この展 開は予想してなかった。チームがしっかりブロックしてくれた」と謙虚に話すエース藤森。キッキングに力を入れてきた関大は甲子園ボウルでその実力を見せつ けた。
しかし、この試合ヒーローになったのは藤森だけではなかった。後半、藤森やRB松森にマークが厳しくなるなか、法政大を突き放したのはQBの原口だっ た。89キロというQBとしては大きい体格で、相手のタックルをものともせずに自ら中央を突破。「最後あたりは原口のランにかけようと思っていた」と磯和 監督。後半に3TDを決め、甲子園ボウルMVPに輝いた。試合前に「大舞台をほど気持ちが高ぶる」と話していた原口は試合中、終始笑顔でプレー。「(勝因 は)気持ちが前面に出ていたこと」と原口は笑った。「勝てるQB」を目指した原口は学生日本一のQBに成長した。
守備では、相手のエースRB原のランを最小限に抑えた。第1Qから、Kも兼ねるDB小原やDL重近が速い読みで原の動きを何度も止めた。
「ほんまありがとう」。円陣の中から主将の大館の声。「みんなのおかげ。最高。このチーム泣いても負けてもあと一度だけ。1月3日に社会人とやるだけ、やってやろう」。大館の叫びは阪神甲子園球場に大きく響いた。
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