天理大が拓殖大下し5位に
◯天理大が自己最高の5位奪取
「俺にパスを入れろ。絶対決めてきてやるから」。じりじりとした互角のつばぜり合いの中、天理大をまとめあげたのはPF根来のリーダーシップだった。
試合開始早々、苦手のゾーンディフェンスに手こずり、浮き足立つ天理大。インサイドにボールを集めるが、ディフェンスの厳しい寄りにCサンバも思うようなプレイができない。17-25と8点のリードを許して第1Qを終えた。
狂 いそうな歯車。しかし、コート内で根来がチームをつなぎとめていた。13得点、15リバウンドと活躍する一方で、「おまえらしいバスケをすればいい」と後 輩らを鼓舞。チームにかける言葉、自身のプレーの両面でリーダーシップを発揮する。第2Q以降落ち着きを取り戻した天理大は中盤に逆転すると、そのまま逃 げ切り86-73で勝利。同大としてはこれまでで最高の、5位という成績を勝ち取った。
すぐそこまで迫る4年生の引退。チームは世代交代を考える時期にある。2年生のPG平尾はこの試合、「俺が先頭に立つから(ついてこい)」という意気込みで奮闘。めいいっぱいの声でゲームをコントロールし、中盤の盛り返しに大きな役割を果たした。
根来が抜け、ゴール下が比較的手薄な来年は、アウトサイドの主力である2年生らが鍵となる。若いチームに根来は、「気持ちを強く持ってやれば(今年より)上の成績を目指せる」と期待をかけた。
去り行く背番号1の背中を糧に、来年は更なる飛躍へ。関西2連覇王者、新体制への助走はすでに始まっている。
◯優勝は日大、サンバが2冠達成
日大と慶大で行われた決勝は、お互いの意地がぶつかり合う激しい戦いに。熱戦の末に、シュートの確実性にやや勝った日大が95-85で勝利し、6年ぶり12回目の優勝を飾った。ケガに悩まされてきた4年生らが、最後のインカレで初の戴冠を果たした。
閉会式では個人賞の発表が行われ、最優秀選手賞を日大のF栗原が受賞。関西からは天理大のサンバが得点王とリバウンド王に輝き、二冠を達成した。最終順位は以下の通り。
優勝 日本大学
2位 慶應義塾大学
3位 青山学院大学
4位 東海大学
5位 天理大学
6位 拓殖大学
7位 鹿屋体育大学
8位 中央大学
●全日本大学バスケットボール選手権大会最終日(12月6日・大阪市中央体育館)
天理大 86 17-25 73 拓殖大
27-16
22-15
20-17
日大 95 24-16 73 慶大
23-18
19-19
29-32
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