研究費削減に危機感
共同声明では、政府が行った事業仕分けによる科学技術・学術関係の予算削減について、「学術や大学の在り方に関して、世界の潮流とまさに逆行する結論を拙速に導きつつあるのではないか」と批判。「公的投資の明確な目標設定と継続的な拡充」、「研究者の自由な発想を尊重した投資の強化」、「大学の基礎的経費の充実と新たな枠組み作り」、「若手研究者への支援」、「政策決定過程における大学界との『対話』の重視」という5点を政府への期待として掲げた。
政府の行う行政刷新会議では、神戸大などが関係するスーパーコンピューター開発が事実上凍結されるなど、多くの研究が事業仕分けの対象とされた。若手研究者の育成や、基礎研究の強化といった学術研究の根幹に関る部分も対象とされ、多くの研究者からの批判を浴びている。今回の声明では、特に若手研究者の育成費縮減についてふれ、「大学の土壌を枯らすことは次世代の若者の将来を危うくしかねない」と訴えた。
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