関関戦は関大に軍配
○関大 投打かみ合い2連勝
「1年ぶりの関関戦。絶対に勝ち点、選手には2連勝せなあかんと言っていた」(藤田監督)。チームの意気込みが初回の5得点に表われた。小林龍の適時打 で1点を挙げ、その後できた満塁のチャンスに永松主将の左越え本塁打で一挙5得点。「たまたまです。カウントが悪くなる前に打とうって。満塁だったし、下 手な内野ゴロはだめと思って思い切り振った」と、永松は今季第1号に笑顔をみせた。
守っても先発の吉川は負けなしの4勝目。7回1失点の好投に藤田監督は「調子はいいほうじゃなかったと思うけど、あそこまでよくもってくれた。それで形 になりましたから」とねぎらった。捕手として守りの中心にもいる永松は「(吉川は)四球はだしていたけど、ピンチの時はいいとこにボールがきてた」と話 す。投打がかみ合い2連勝。関学から勝ち点を奪った。
○関学 痛すぎる初回の失点でリズム作れず
「(試合は)初回に決まったようなもの」と清水監督が話すように、痛すぎる大量点を初回に奪われてしまった。関大の4番小林龍の適時打で1点を先制され ると、その後四球で満塁となって6番の永松に満塁本塁打。グランドスラムを左翼スタンドに運ばれた。先発の樫岡は一死しか奪えず、5失点でマウンドを降り た。
打線も関大先発の吉川の前に沈黙。終盤にチャンスの場面は何度か作ったが、7回の無死満塁に4番の萩原が内野ゴロにたおれるなど、あと一本がでず、伝統の関関戦で勝ち星をあげることが出来なかった。
「投手を立て直す」と清水監督。この試合は先発投手の出来で決まってしまった。残りの期間でどこまで修正できるか。関学投手陣の奮起が待たれる。
●関西学生野球春季リーグ第5節2回戦(5月4日・阪神甲子園球場)
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
関大 | 5 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 7 |
関学 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0 | 4 |
【関大】○吉川、横山、近藤−永松
【関学】●樫岡、小林正、岡地、蒔野、永島、ボイラン−小林祐、山崎裕
○同志社 打線爆発で快勝
圧倒的な攻撃力だった。初回に先頭打者の重光が左前安打でいきなり出塁すると、走者をためて5番の石塚の適時打でまず先制。その後6番有水の内野ゴロの 間に1点、7番の篠田の適時2塁打で2点を加え、試合の主導権を握った。その後も石塚の2本の適時三塁打などで得点を重ね、16点の大量点を奪った。
1回戦では京大先発の山敷の投球に苦しんだ同志社打線。しかしこの日は18安打16点の猛攻を見せた。下位から上位がチャンスを作り、中軸が走者を還す という理想の攻撃だった。その中でも際立ったのが5番の石塚。6打数4安打の活躍で、一人で5打点をたたき出すという活躍。「逆方向に打つことを意識し た」という打撃で京大投手陣を打ち崩した。
ここまで勝ち点を落としていない同志社。優勝の期待のかかる残り2試合も石塚の打棒から眼が離せない。
○京大 大敗も前向きに
初回の4点に始まり、積み重なった16の失点に「ミスで流れがいった」と比屋根監督。「やっていいミスというのがある。ミスを恐れず積極的なプレーがで れば」と話す。この試合、外野の打球処理や挟殺プレーなどで、諦めてしまい、本来ならとれるようなアウトがとれない場面が見られた。「相手にプレッシャー をかけられなかった」(比屋根監督)。
今春リーグ最多失点を奪われたこの試合。それでも比屋根監督は「悪いところは (課題として)全部出た」と前向きな姿勢。試合後のミーティングではこの大敗を忘れないようにと選手らに話したという。「この試合で選手たちが変わってく れれば」。この反省を次戦以降に活かしたい。
●関西学生野球春季リーグ第5節2回戦(5月4日・阪神甲子園球場)
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
京大 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
同志社 | 4 | 0 | 1 | 2 | 4 | 0 | 2 | 3 | X | 16 |
【京大】●内藤、平井、安土、橋本−新実
【同志社】○平川、尾中、田中享、森澤−篠田、内堀
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