関学ワンゲル部が5年ぶりに大長山へ
2004年の遭難事故は、大長山でのスキー訓練合宿で多量の降雪のため自力下山できなくなり、2月7日に無線で救助を要請、2日後に全員無事に救助された。大長山にはその年の夏に事故調査・装備回収等のために研修登山を行って以来、訪れていなかった。 今回の山行は毎年行われているワンゲル部OB登山で大長山の事故現場を訪れるということもあり、現役部員もぜひ参加してほしいとOB会からの呼びかけがあり、実現した。 入山当日は現役・OB合わせて総勢38人が大長山に登った。遭難事故を体験したOBは6人参加し、途中遭難現場に近づくとそれぞれが当時の状況を交えながら、冬山登山の恐ろしさや教訓を現役部員に話していた。「(事故当時のことは)今でも思い出せる」と言うのは、遭難事故でサブリーダーを務めていた竹田祐麻さん(当時関学3年)。「後輩に一番伝えたかったのは『山をなめるな』ということ。地形図を見る能力、地形図から山を想像できる能力を身につけてほしい」と話した。 現役部員代表者の田中淳平さん(関学・3年)はOBから事故の様子を聞き、「夏は楽に上れる山も遭難することがわかり、冬山は絶対に油断できない」と真剣な表情だった。田中さんを含め、ほとんどの現役部員にとって大長山に登るのは初めて。「部に入った時から事故の事を聞いていた。4年になってやっと実際に登れた。当時の記憶に触れられたのはよかった」と話した。
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