マウンドに向かったのは、昨日に引き続き先発の巽だ。昨日のリベンジ。心の中でそう言い聞かせ、マウンドへ向かった。「緊張した」と勝利してホッとした様子を見せた。

 昨日は散々な試合だった。過去にこんな巽を見たことがあるだろうか。同志社相手に1回2失点。わずか21球でマウンドを降りた。初めての体験に「悔しかったし、納得がいかなかった」と振り返った。だからこそ今日は勝ちたいと意気込んで向かったマウンド。「その分結果残したいと思って」。初回の右の松原をインコースで三振にしとめ3者凡退。勢いにのると、あとはいつも通りのピッチングを見せた。低めにボールを集めると、要所要所を三振で仕留めるピッチング。6回も三者凡退に仕留め、マウンドを降りた。
 
 あとは中継ぎ陣につないで試合終了と思いきや、9回にマウンドにあがった1年の福田翔が同志社打線に捕まる。9回だけで5点を奪われ、「昨日の逆の展開になるかと思ってハラハラした」(巽)と話すようにあと一歩で同点のところまで攻められるも、最後は4年の安部が空振り三振に仕留め、試合終了。8-7で辛勝した。

 攻撃面では久々に初回から近大打線が爆発。先頭打者が初ヒットを放つと、3番荒木が豪快な適時三塁打。そこから打線が爆発した。続く4番溝端が犠牲フライを放ちつなげると、5番から8番までが連続安打を放ち、1回で5点を獲得。3回、5回、8回とともに1点ずつ点をとり、計8点。榎本監督も「やっと打線につながりがでてきた」と久々に打線を褒めた。

●関西学生野球秋季リーグ第5節2回戦(10月6日・南港中央球場)
 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
大学1 0 0 1 0 0 0 0 1 5 7
大学2 5 0 1 0 1 0 0 1 8

【同志社】●藤井、尾中、高見、宝田、佐川-磯部、小林
【近 大】○巽、谷口、宮本、福田翔、安部-國本