勝てば第3試合、負ければ近大の優勝となる試合。立命の投手陣は同大打線を封じ込めず、序盤から苦戦した。初回、4番磯部の痛烈な左前安打で同大が先制する。立命はその後1点を返すも同大の先発佐々木、そして藤井を打ち崩せず。同大は順調に追加点を挙げ、8回には4番磯部の一振りで同大の勝利を確かなものにした。エース田中宏のストレートをうまくすくい上げる本塁打で、同大は8回を終え3-1とリードを広げる。その後も同大打線は止まらない。最終回には3点を追加し6-1とその差は5点。立命を大きく突き放した。立命は優勝をかけてその点差を追うが思いは届かず試合終了。その瞬間、近大の優勝が決定した。

 キャンプのときから粘り強い野球をしてきたという立命。松岡監督は「チャンスをものにできなかったのは固さから。でも(選手を)固くさせたのは監督の責任」と重い表情で話した。エース大島が抜けた分、この春は3年生の藤原正、田中宏の活躍が目立ったがこの日は試合終了後、二人ともとても悔しそうな面持ちであった。そんな二人について「やっぱり悔しかったと思う。大島に変わって東京へという気持ちが強かっただろうから」と松岡監督。先発のマウンドに立った藤原正は「悔しいのが一番」と話した。3年生の投手二人だけでなくチーム全体をリードし続けた、乗替主将は「ここ一番で自分の力を発揮できなかった」と反省の弁を述べた。しかし落ち込んでいる暇はない。

 乗替は「秋に向かって1から出直す」と早くも秋に向けての意気込みを話した。また「秋にもチャンスがある。このかりを絶対に返す。このチームで優勝したい」と藤原正。立命は秋に向けて歩き出す。

●関西学生野球春季リーグ第8節2回戦(5月27日 西京極球場)
 

 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
同志社 1 0 0 0 0 1 0 1 3 6
立命 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1

【同志社】○佐々木、藤井-磯部
【立 命】●藤原正、田中宏、森潤、青木-乗替