桑原2ゴール、関学がベスト4進出
「あの2点が、すごく良かった」。関学・成山コーチが試合を振り返った。
試合を決めたのは11番の右足だった。52分、相手ボランチのパスミスを奪うと、相手GKもかわして右足で先制弾。キックオフ直後の53分にはシュートのこぼれ玉に右足を出す。あっという間の得点劇。FW桑原(4年)の右足が、同志社イレブンを黙らせた。
後半の早い段階で2点のリードを奪った関学。「あれで落ち着いて試合を運べた」。70分にFW村井(2年)が退場するも、磐石の試合運びで逃げ切った。「後半の入りが良い感じだっただけに、あの2点が痛かった」。敵将・望月監督も渋い顔を見せた。
リーグで上位を走る同志社を叩いた関学。これでベスト4進出が決定。総理大臣杯への切符が見えてきた。「今日の勝ちを意味あるものにするために、とにかく全員で死に物狂いでやるだけ」。コーチの表情が引き締まる。運命の準決勝は6月1日、大阪長居スタジアムでキックオフだ。
○試合分析
前半から試合の主導権を握ったのは関学だった。ルーキーFW阿部(1年)が左サイドを制圧。中盤ではMF箱根主将(4年)を中心とした全員プレスがはまる。相手エース・MF楠神(3年)を完全に封じ込めた。阿部の際どいシュートが何度もゴールをかすめるなど、得点の気配がムンムン。「同志社さんの体が重かったのかな」。成山コーチも予想外の前半の出来だった。
後半に入ると同志社がペースを掴みかける。FW徳村(2年)の積極的なチェイシングで幾度か好機を演出。だが同志社、桑原に息の根を止められる。2点を奪われ、関学に退場者が出てからスクランブル体制でゴールに迫るが、精度が低い。関学に上手くあしらわれ、同志社の全国への挑戦はここで終わった。
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