エース佐川、復活を期す
最終学年を迎え、人一倍燃えている。1年春から先発で起用され、積み重ねた勝ち星は19勝。2年春には、最優秀投手にも輝いた。20勝という大台に迫ったエース佐川だが、昨年は不本意な1年を送った。
特に、昨季6勝2敗で迎えた最終節1回戦の同立戦だった。同志社が4年ぶりの栄光をつかむには連勝しかなかった。大事な試合の先発を託された佐川だったが、初回に先制点を奪われ、3回途中2失点で降板。「勝ったら優勝の可能性があると考えると、力が入りすぎた」。そのまま同志社は敗れ、近大に優勝をさらわれた。
「本当にふがいなかった」。ここ一番で結果を出せない自分自身に怒りがこみあげた。
今年から投手リーダーに就任。練習メニューを考えるなど投手陣を引っ張る立場となった。ランニングでは先頭に立ち、率先して投球練習にも参加。文字通り背中でチームを引っ張っている。その姿に「佐川は去年いいことなかったので、よく意識してやっている」と吉川監督も目を細める。
和歌山県の串本町で行った9日間のキャンプでは、徹底的に走りこみと投げ込みを行った。決め球をつくるため、2年生のときに使用していたフォークを再び取り入るなどリベンジへ向け虎視眈々と練習に取り組んでいる。
「最後なので、自分自身がしっかりしないといけない。絶対に勝たないといけない」。
同志社は、昨夏の甲子園で広陵を準優勝に導いた捕手の小林や大阪桐蔭では主に5番を打ち、存在感を放った外野手の生島など強力な新入生の加入など明るい材料は多い。それだけに、背番号18の復活こそ待ち望まれるところだ。
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