「関東には負けたくなかった。これを決めたら勝てると思って蹴った」。MF田所(大体大・3年)が土壇場の決勝ゴールを振り返った。

 昨晩、選手だけのミーティングが行われていた。グループリーグで2戦2分け無得点の関西選抜B。その状況を打開しようと、選手らが自主的に行ったものだ。今まで、チームには1つの約束事があった。それは、「ボールは、取られたやつが取り返す」(田所)。守備意識が薄い、という選抜チームの弱点を克服するためだ。それに加えて、「もっとスピーディーな攻撃を」、「みんなでカバーし合う、しつこい守備を」という約束事を決めたという。「みんな集中してたし、効果はあったと思いますよ」(田所)、チームの意思を統一出来れば、個人能力が高い関西Bは強い。

 最大のピンチは後半14分。嫌な時間帯で相手にPKを献上してしまう。だが、「気持ちよかった」。GK鈴木(立命・2年)が会心のセービング。ピンチを乗り切った関西Bが、逆に後半19分に奪ったPKを田所がきっちり決め、勝ち点3を手にした。

 島岡監督も「見てて楽しかった、良いサッカーができた」と満足げな表情を見せた。最終日は、関東選抜Bとの3位決定戦。「次は90分のゲームだから、(チームの)本質が問われる。うちのサッカーをするだけです」。

~グループリーグ順位(カッコ内は勝ち点)
グループA
1位 東海・北信越(5)
2位 関西B(5)
3位 中国・四国(3)
4位 関東A(1)
グループB
1位 九州(9)
2位 関東B(6)
3位 関西A(3)
4位 北海道・東北(0)

○得意のドリブルでPKを奪ったMF楠神(同志社・2年)。
「(昨日PKを外したから)外すと思って蹴ってもらった。もう関西選抜では絶対蹴らん」と笑った。

●第22回デンソーカップチャレンジサッカー宮崎大会グループA第5試合(3月1日・宮崎市国際海浜エントランスプラザ)
 

関西選抜B 1 0-0 0

関西選抜A

1-0
田所(後半19分=PK) 得点者  

●同大会グループB第6試合(3月1日・宮崎市生目の杜運動公園陸上競技場)
 

大学1 3 2-0 0

大学2

1-0

木原(前半10分)

染矢(前半15分)

西田(後半6分)
 

得点者