高校の時に遺伝子分野に興味を持ち、「研究環境が整っており、バイオ分野で有名な教授陣が多くいたので」同大に入学。勉学を重ねていく内に、特にクローン研究に興味を持つようになり3年の時にクローン研究を行っている三谷匡准教授の研究室の門をたたいた。
 大学に入って初めて学ぶ分野の研究、実験。初歩的なことであっても当初はついていけなかったが、指導教員の三谷准教授と安齋政幸講師、そして共に学ぶ仲間とともに回を重ねるうちに「徐々に慣れていった」。
 クローン研究は高度な技術、知識を必要とする。「勉強は苦手」と話す森田さんだが、好きな分野であること、何より周りが真剣に取り組んでいたからここまでできたという。

 近年、世間の注目を浴びている分野で新たな記録を樹立した。しかし、森田さんは最年少での達成に関して誇っていない。「先輩らから代々受け継がれてきた技術、知識を自分は用いただけで、特に新しいことをしていない」からだ。それよりも学部生でもクローン技術を用いることができることを世間に示せたことが大きいという。
 学部生である自分ができた。「後輩も(クローンマウスを生み出すことが)可能であるし、後に続いていってほしい」と話す。

 研究を続ける為に大学院に進学するか迷ったが、製薬会社に就職することを決めた。部署の関係上、研究、実験をすることはないが、「今持っている技術や知識を生かせれば」と話している。大阪府出身。