震災を忘れない
講堂には学生や教職員らが集まり、讃美歌を歌うなどして犠牲者に祈りをささげた。
今企画は震災の翌年から始まり、毎年行われている。6000人を超える死傷者を出した震災から13年。世間では震災の記憶が薄れたのか、司式を務めた田淵結・文学部宗教主事は「中々、震災への思いが伝わらない」現状を話す。また、田淵主事は今企画について「今成長している学生らとともにもう一度震災に触れることで思い起こすことができ、(学生らは)震災への思いを知ることができる」とし、参加者らに向けて「学生生活を断念せざるを得なかった先輩らのことを忘れないでほしい」と話した。
●参加者の声
大学1年の時から毎回参加しているという成岡宏晃さん(関学・4年)は当時、大阪南部に住んでおり、大学に入学するまで震災についてはテレビなどのメディアを通じて知るだけだった。今企画は震災を振り返り、考える1つのきっかけになったという。4回の参加を振り返り、「自分にできることをしていきたい」と話した。
<<追悼のベル鳴らす 田中勇気さん(関学・3年)>>
追悼の時。関学ハンドベルクワイアの部長を務める田中さんは檀上に用意されていたベルを取り、15回、鳴らした。途中、「震災や被災した人々のことを想像していた」。
田中さんは当時、北海道に住んでいた。大学生になり、友人らから震災の悲惨さなどを聞くことで、震災を考えるようになったという。
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