ヴォジミエシュ・ボロジェイ氏が講演
EUIJ関西は、EU(欧州連合)のアカデミックな研究や教育の促進に加え、EUと日本の関係強化のため、平成17年4月1日に発足。神戸大、関学、阪大の3大学で構成されるコンソーシアム。学生が3大学間でEUに関する授業の単位相互制度や、公開講座、シンポジウムなどEUに関する知識の普及に努めている。
ドイツとポーランドの間には、長きにわたる歴史的政治的対立が続いている。セミナーでは、主に昭和47年に設立された、「ドイツ・ポーランド教科書委員会」での両国間の対話の方法や取り組みの姿勢などについて、ワルシャワ大学歴史学部教授であり、平成9年から委員会のポーランド側の事務局長を務める、ヴォジミエシュ・ボロジェイ氏が講演した。ボロジェイ氏は、「歴史を再検討する上で、(研究者達の姿勢には)、自己を絶対的な尺度としないという空気があり、それが(委員会)の大きな成果に繋がった」と話した。また、ドイツ・ポーランドの事例を他国にモデルケースとして対応できるかという問題に、日本と韓国の関係を上げ、「同じアジアにありながら、大陸が離れているために知識の欠如がある。しかし、他の2国間についてもいずれ話されるべきだ」と話した。
会場には、ポーランドを専門にする教授や、歴史を学ぶ学生など40人程が集まり、質問の時間には、具体的な事例も持ち出された。
大学で教育学を学ぶ、大石真嵩さん(山口大・4年)は、「ドイツに留学していたので、ぜひ聞きたいと思い、遠くから来た。講演はドイツ語で行われたけど、2カ国がどうやって歩みよってきたのかが話されていたと思う」と話した。
コメントを残す