投手主体となった今年の大学生社会人ドラフト。その中で小瀬は野手として最初の指名を受けた。「こんなに順位がはやいとは思わなかった」。オリックスからの三巡目指名。カメラのフラッシュがたかれる中「安心した」とほっとした表情をみせた。

 オリックスのことについて聞かれると「関西のチームなので元気がよさそうなのとあたたかい感じがする。先輩の大西さんとか(全日本で一緒だった)大引さんとかいるんで安心かな」。球界の番長こと清原については「恐いんっすかねー」と笑いながら答えていた。

 イチローを彷彿とさせるフォームからの安打は通算104本にも及び、平成19年度秋季リーグ戦で最優秀選手賞、首位打者、ベストナインと三冠も達成。近大のリードオフマンとして十二分の活躍をみせた。50メートル5.9秒の俊足も持ち味で、走、攻、守と三拍子そろった好外野手だ。

 「足を期待されて獲ってもらったと思う。チャンスをつくる側でチームの得点に関わりたい」と話し、「パリーグはいいピッチャーが多い。ホークスに指名された大場など同じ年代の選手には負けたくない」。さらに対戦したい投手として真っ先に挙げたのは近大の先輩の大隣。「いつも後ろから見てただけ。どんだけ凄いんやろう」と対戦を心待ちにしている。

 右投げ左打ちでありセンターはイチローと一緒。身長も同じ。イチローJr小瀬として低迷中のオリックスを再び黄金時代に導く。頑張ろうオリックス。頑張ろう小瀬。