開始早々に試合が動く。同志社は6分に右中間ラックから展開し、最後は主将・前川が先制トライ。ここから点差を広げたい同志社だったが、10分後に大体大・川勝に同点トライを許し、キックも決められ逆転される。
 同志社はこの日もFWで勝負を挑んだ。「FWがリズムを作ってくれたので、例年よりやりやすかった」とWTB宇薄が話すように、モール、スクラムで押し勝ち試合の主導権を握っていく。前節で課題にあげられたラインアウトの乱れも修正され、安定感を見せた。迎えた前半32分、右中間ラックより展開し最後は宇薄がトライ。この逆転トライを皮切りに、HO諸隈などのトライで同志社は29-12で昨季王者を下した。
 大体大は昨年黒星を喫した相手。「(私も選手も)去年の借りを返さないといけないと思っていた」と中尾監督。長年の課題だったFW陣が安定感を見せてきている同志社。自慢のBK陣も負傷欠場していた森田、大久保らが復帰し、厚みを増してきた。中尾監督は「まだまだ発展途上だが、少しずつ成長している」と話す。逆転トライを決めた宇薄は「今まで1戦1戦大事に戦ってきた。立命に勝って、自信をつけて全国へいきたい」と抱負を話した。