5季連続の優勝を目指す近大が苦しみながらも勝利を手にした。「オープン戦までと違う。何をやっているのか」(近大・榎本監督)。この日の近大に王者としての強さは感じられなかった。打線はつながりを欠き、機動力も十分に発揮できなかった。そんな近大を救ったのが開幕のマウンドに登った山本哲だった。京大打線から14個の三振を奪う好投。開幕の固さが残る野手陣をカバーし、チームを勝利へと導いた。「自分なりの投球ができた」という山本哲。4回に京大の失策に乗じて得た1点を最後まで守り抜いた。「流れがつかめず、負けパターンにはまっていた」(榎本監督)近大を救い出した山本哲の投球の意味は大きい。山本哲の目標は5勝。対戦する全チームから勝利を奪うつもりだ。残るはあと4勝。小雨の降る西京極で近大が、山本哲が5連覇へ向けて進みだした。
●関西学生野球春季リーグ第1節1回戦(4月7日・西京極球場)
▽第1試合(近大-京大)
 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
近大 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1
京大 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

【近大】○山本哲-林部
【京大】●尾藤、水木-吉村
 

▽第2試合(関大-同志社)

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
関大 0 0 0 3 3 0 1 0 0 7
同志社 3 0 1 1 0 0 0 0 0 5

【関 大】武内、○渡部-田辺
【同志社】●佐川、宝田、高見-佐谷、小村